在校生・卒業生の声
在学生
K.Wさん薬学類4年
- #博士一貫プログラム
中学や高校で学んでいることの多くは、既に常識として考えられていることが多いと思います。私は金沢大学に入学し、薬学を学ぶ過程で、実際には明らかになっていないことが非常に多いことを知りました。また、現在常識とされている事実は、多くの科学者たちの様々な努力や工夫によって解明されてきました。私は、このように積み上げられた科学の歴史に自分自身の名前や功績を残したいと考え、博士一貫プログラムへの移行を決めました。日々の研究活動では、上手くいかないこともありますが、自分の頭で考え、世界中でまだ誰も知らないことを解き明かしていく過程は、非常にやりがいがあることだと思います。ぜひ金沢大学でお会いしましょう。
H.Mさん薬学類4年
私が金沢大学の薬学類に入りたいと思った理由の一つには、薬剤師国家試験の合格率の高さが挙げられます。また、部分的に英語を用いた授業を実践している点にも教育力の高さを感じ、自分が大きく成長できると考えたからです。入学後は、私が想像していたよりも多岐にわたる分野について学ぶことができ、多面的に成長できていることを実感しています。私は現在有機化学系の研究室に在籍しており、新薬開発のヒントとなる新しい構造や性質を持つ分子の合成を目指しています。将来は、この学類で学んだことを活かして、創薬や化学をはじめとする様々な分野でマルチに活躍できる人材になりたいと考えています。
H.Mさん薬学類6年
- #博士一貫プログラム
私は研究室を優先的に選べることに魅力を感じ、博士一貫プログラムを選択して金沢大学薬学類に入学しました。私が所属する研究室では「薬物依存症」や「記憶」に関する脳内神経メカニズムの解明を試みており、特に私はノルアドレナリンという神経伝達物質の役割に着目して研究を行っています。研究と勉強の両立は大変ですが、早くから博士に進学することを決めていたことで、長期の研究計画が立てやすく、学会への参加や論文執筆への準備を進めることが出来ています。将来は自分の習得した技能が生かせる製薬企業部門での活躍を目指しています。
R.Iさん薬学専攻博士課程2年
5年次の実務実習の際、世の中には未だメカニズムや治療法が明らかとなっていない疾患が未だ多くあることを知りました。そこで、薬剤師として患者と真摯に向き合いながらも、そこで見出した課題を自らの研究によって解決できる薬剤師になりたいと考えたため、大学院へ進学しました。
金沢大学は3年までの間に生物学や薬理学などの基礎科目を徹底的に学べる点が魅力であり、研究室に入ってからもその土台を活かして自分が疑問に思ったことを追究し、じっくりと考えることに楽しさを感じています。さらに、多様な専門性を持った先生方やどんなことでも相談し合える良い同期・後輩にも恵まれ、充実した毎日を送っています。
S.Tさん薬学専攻博士課程4年
私は、学部時代に取り組んだ研究が非常に面白く、より深く探求し研究者としての実力をつけたいという思いで博士課程に進学しました。薬学では、薬剤師として患者さんの治療に携わりたい人や、研究者として創薬に携わりたい人など、学生それぞれが異なる夢を抱いています。将来の道は異なりますが、共通しているのは、患者さんにより良い医療を届けたいという強い思いです。このような環境で多くの刺激を受け、切磋琢磨しています。
現在は、薬の効き方や副作用に個人差が生じる原因について研究しています。今後は製薬企業で研究職に就き、大学院で培った知識と経験を生かし、革新的な創薬に携わりたいと考えています。
卒業生
H.Kさん2022年 薬学類卒業
- #製薬企業に勤務
私は小さいころから化学が好きだったこと、体が弱く薬のお世話になることが多かったことから薬学に興味を持ち薬学類を選びました。金沢大学は薬学教育の歴史が深いため、授業の内容もより一層濃い内容であったと感じます。たまについていくのが大変だと感じることもありましたが、自分の興味のあることについて質問し、深く探究できる環境が整っているところが魅力的だと思います。6年次の薬局・病院での実習を通じて、薬の品質に興味を持ち、現在私は製薬会社で品質管理をしています。薬を通じて患者さんの笑顔の一助になっていることに喜びを感じています。
S.Sさん2016年 薬学類卒業
- #国立病院機構に勤務
風邪をひいたときに薬を飲んで症状が軽くなった経験から医薬品について興味をもつようになり、薬学類を選択しました。大学時代は医薬品に関してだけでなく、生命科学、有機化学、物理化学などに加え、実習を通して臨床現場についても深く学ぶことができ、とても充実した日々を過ごすことができました。将来の選択肢の多様性が薬学類の魅力の一つだと思います。
現在はセントラルIRB(中央治験審査委員会)事務局で治験統括の仕事をしています。治験実施において、日本は欧米と比較してコスト面やスピード面に課題がある状況です。セントラルIRBにより、手続きの簡略化、医薬品開発の迅速化が期待できます。日本が治験実施国として生き残るために、セントラルIRBをより推進していきたいと思っています。
M.Uさん2015年 薬学類卒業
2019年 薬学専攻博士課程修了
- #製薬企業に勤務
薬剤師免許が取れるという理由で薬学を選び、学士は有機化学の研究を行いました。研究する中で生体内でも化学反応が起こっていることに興味を持ち、博士課程はバイオロジー系の研究室に進学しました。薬学の特徴は他学部と比較して、薬、体内動態、公衆衛生等、網羅的に学べることが強みだと思います。さらに、特定の分野を博士課程で掘り下げることで、支えとなる軸ができ、現在の企業研究に多いに役立っています。博士として期待され、重要な仕事も任され重圧は感じますが、その分プライドをもっています。大学で学んだ事を活かし、これからも薬創りで社会に貢献していきたいと心から想っています。
T.Kさん2013年 薬学類卒業
2017年 薬学専攻博士課程修了
- #米国研究所に勤務
私は、抗生物質「ペニシリン」を発見したアレクサンダー・フレミングのように、多くの人の命を救う薬を生み出す研究者になりたいと、子供の頃から研究者に憧れを持っていました。現在臨床で使われている薬を知ること、治療薬がない病気を知ることは、新しい薬を生み出すうえで重要であることから、基礎薬学と臨床薬学の両方を学ぶことができる6年制の薬学類に進学しました。その後、博士課程へ進み、研究者として働くための力を身につけました。博士号取得後、アメリカにポスドクとして留学しました。アメリカでは、専門分野の異なる多くの研究者と共同研究をする機会を得ることができました。現在、がんで苦しむ人がいなくなる社会を目指して、アメリカでがん治療に関する研究を行っています。
H.Fさん2012年 薬学部薬学科卒業
2016年 薬学専攻博士課程修了
- #国立大学に勤務
高校生の頃は、化学や医療に漠然とした興味があり、大学で薬学を学びたいと考えて本学に入学しました。その後、講義や卒業研究を通して有機化学の魅力に惹かれ、研究者を志して医薬保健学総合研究科薬学専攻にて博士の学位を得ました。アメリカ留学の後、現在は金沢大学の助教として研究・教育に携わっています。多くの薬は精巧に創られた分子であるため、有機化学は薬学を根幹から支える重要な学問です。私は、正電荷を帯びた窒素原子を含む特徴的な化学構造に着目し、新しい合成反応や面白い性質を持つ分子の開発を行っています。自身の自由な発想に基づいて実験を進め、新鮮な発見と直に触れ合える大学研究者は非常にやり甲斐のある職業です。