令和元年7月吉日
第75回日本寄生虫学会西日本支部大会開催のご案内
謹啓 皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、第74回日本寄生虫学会西日本支部大会を山口大学吉田キャンパス(大学会館)で開催いたします。明治維新150周年を迎えた年に、長州藩所縁の山口市で開催できますこともご縁と思われます。皆様のご参加を心より歓迎いたします。
本支部大会では、一般演題を広く募集するとともに、第67回支部大会から開始されました若手研究者の発表を対象とする優秀研究賞の選考も行います。今回の大会では、「One Health」を念頭に、異分野の研究者が協力して境界領域から新たな研究を発展させる試みを教育講演として組みたいと考えています。話題提供者(現時点では仮題)として、バルセロナ大学 Dr. Alexis Ribas(東南アジアにおける寄生虫感染症の生態学)、大阪健康安全基盤研究所 河合高生先生(クドア食中毒の発見と現状)、山口大学 柳田哲矢先生(アジアにおける嚢虫症の根絶に向けて)、山口大学 渡邊健太先生(原生生物と病原細菌の共生機構ーレジオネラをモデルとしてー)を予定しています。特にクドア食中毒の原因究明は、微生物学的視点が新たな寄生虫学展開を掘り起こした画期的な研究であったと評価され、我々寄生虫学研究者が持ってしまいがちな「先入観」の怖さを反省させられる機会ともなりました。その研究進展において中心的な役割を果たされた河合先生にお話を伺う絶好の機会と考えています。また、他の話題提供においても活発な質疑のなかで、新たな視点が育まれ、皆様の研究の進展に繫がることを願っています。
山々が囲む盆地に位置する山口市は、まだまだ暑さの厳しい頃と思います。カジュアルな服装で、様々な研究アプローチを会員が持ち寄って、お互いの知のリフレッシュを楽しめる場となることを期待しています。皆様のご協力とご参加をよろしくお願いいたします。
謹白
第75回日本寄生虫学会西日本支部大会
大会長 吉田 栄人
金沢大学医薬保健研究域 薬学系
ワクチン・免疫科学研究室